<情報公開> ソノノチ新作公演のご案内『風景によせて2026』〜水・記憶・風景のリサーチとランドスケープシアターの上演〜

2026年度のソノノチは、「水」をテーマにした新たなプロジェクトを始動します。自然と人の営みが重なる京北の風景そのものを舞台とする「ランドスケープシアター(風景演劇)」の上演に向けて、次の3つを中心に展開していきます。

上演企画:京北の豊かな自然環境を体感するツアー型パフォーマンスを上演。
リサーチ:6月より水をめぐるリサーチを開始。お話し会(公開の意見交換会)を開催。
レジデンス:京北地域の空き家を地域と協力しながら整備し、実際に滞在制作を行います。

<京北・風景の三部作>第二章 ランドスケープシアター
『風景によせて2026』


構成・演出:中谷和代
出演:藤原美保、芦谷康介、岸本昌也、髙橋幸穂

京北の豊かな自然環境を身体で体感する、ツアー型のパフォーマンスを実施します。作品を観る体験にとどまらず、皆さんお一人お一人が土地を歩き、風や匂い、水の音、光の移ろいなどを五感で受け取りながら、その場所との関係を立ち上げていくことを目指します。
ソノノチではこれまでも、一つの上演を単独の出来事として完結させるのではなく、その日(時間)をどう過ごすかという経験全体を大切にしてきました。それぞれのペースで風景や土地と向き合い、感想や見えた景色を交換する。そうしたゆるやかな共有の時間もまた、作品を構成する重要な要素だと考えています。

今回のツアー型パフォーマンスでは、作品の創作過程や地域との関わりそのものを皆さんと分かち合い、京北という土地を五感で経験する場をつくります。

【上演日時】2026年 11月21日(土)ー22日(日)(全4ステージ)

【場所】京都市右京区 京北地域

ランドスケープシアター(風景演劇)とは

ソノノチが2020年からつくりあげてきた独自の上演形態です。
言葉の定義として、「風景」は客観的に定義できず、主観的(私的)であることに加え、自然の中に街並みや人の営みが入ったものを指します。私たちは、この風景の主観性・唯一性に注目し、鑑賞者が人物(パフォーマー)だけでなく自然、そして建物などの人工物も含めた風景を、自身の関心や記憶に引きつけ、自由にフレーミングして鑑賞できるような作品を「ランドスケープシアター(風景演劇)」シリーズと呼び、2020年より発表しています。

② リサーチ

ソノノチの新たな試みとして、リサーチプロジェクトを実施します。
私たちのクリエーションには、一貫して「身体で経験する」という態度があります。

2020年度から取り組んできたランドスケープシアターでは、滞在制作をベースに各地でリサーチを行い、その土地で作品を立ち上げてきました。その過程では、地域のお祭りに参加したり、空き家を整備したり、一定期間その土地で暮らしたりと、地域の中で時間を過ごすことを大切にしてきました。

それは、地域で得た情報やエピソードを単なる題材として用いるのではなく、その場所で実際に過ごし、身体に刻まれた感覚を通して、その経験をした私たち自身が作品をつくることを重視しているからです。私たちは、その土地を身体で経験することこそが、地域とともに創作するための誠実な態度だと考えています。

リサーチ『見えない水と記憶』― 京都市街地・京北地域で水流をたどる ―

蛇口をひねると流れてくる水は、どこから来て、どこへ向かっていくのでしょうか。
私たちにとって、水は生きるために欠かせない存在です。
しかし、その流れや背景は、日々の生活のなかでは見えにくくなっています。

今回のリサーチでは、「流域」という視点から地下水や川の流れをたどり、暮らしや生態系、そして地域に根ざした手仕事について考えていきます。ここでいう流域とは、行政区画のように人為的に区切られたものではなく、山から川へ、土の中へと連続して流れる水が形づくる領域です。そこには明確な境界はなく、自然は私たちの想像以上にゆるやかにつながっています。

水に触れることは、私たちが世界とつながっていることを身体で思い出すことでもあります。そして、実際に地下水や川の流れをたどることで、私たちの暮らしや身体、生命が自然の循環のなかに組み込まれていることを、具体的に知る機会にもなります。

近代社会では、土地や制度、行政区分によって世界を区切って理解してきました。しかし、流域という視点に立つと、水は境界を越え、私たちの身体と自然とを結び続けています。このリサーチは、水の流れを追いながら、そうした区切ることのできない世界と、そこに生きる私たちの感覚をあらためて見つめ直す試みです。

リサーチメンバー

今回のリサーチは、2024年度から京北での滞在制作において現地での受け入れやコーディネートを担っていただいている、一般社団法人パースペクティブの髙室幸子さんとともに進めます。また、クリエーションメンバーとして京都工芸繊維大学大学院生の増田奈津穂さん、芸術社会学研究者の柴田惇朗さん、そしてソノノチの永澤萌絵、中谷和代が参加し、それぞれの専門性や実践を交差させながら、水と地域をめぐるリサーチに取り組みます。

成果発表について

リサーチの成果は、作品として上演するだけではなく、お話し会(公開の意見交換会)というかたちでも共有する予定です。リサーチの過程で見えてきたことや、身体を通して経験したことを参加者とともに言葉にし、「見えない水」と「記憶」をめぐる対話の場をひらきます。ソノノチにとっても、創作とリサーチ、そして観客との関係をあらためて考える新たな実践となることを目指しています。

③ レジデンス

ソノノチは2020年から、各地に滞在しながら作品を立ち上げる「滞在制作」を続けてきました。今回は、京北にある空き家を地域のみなさんと協力しながら自分たちの手で整備し、その場所を拠点として滞在制作を行います。自ら手を動かして場をつくることもまた、その土地との関係を結ぶための重要なプロセスになると考えています。また、公演終了後には、報告会を実施予定です。

<クラウドファンディング実施>

https://congrant.com/project/ask/23293
このプロジェクト実現に向けて、クラウドファンディングに挑戦します。私たちの創作の新たな挑戦に、ぜひ皆さんのたくさんの応援をよろしくお願いいたします。


主催・製作:ソノノチ/合同会社nochi
協賛:一般社団法人パースペクティブ
助成:アーツサポート関西、京都府文化力チャレンジ補助事業

【お問合せ先】
メール:info@sononochi.com
電話:080-5602-5447(制作)

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